とほん店主のちょっと気になる入荷案内 no.9

とほんに入荷した本の中から店主が私的に気になる本をいくつかピックアップして紹介しています。今回は文学フリマ東京の関連本が多めです。

新潮社の編集者だった方が独立して始めた出版社”palmbooks”の第一弾刊行書籍。美しい装丁にほれぼれしつつ読んでみると、ユーモラスでありつつ独特の味わい深いエッセイ世界が。赤染さん初読でしたが一気にファンになりました。早逝されたのが残念でなりません。

先ほどの”palmbooks”の加藤木さんも登場。著者の笠井さんと友田とんさんはとほんにもご来店いただいたことがあり、森本さんは奈良出身だとか。なんだか縁のある本です。

笠井さんが本当に相手のことに興味しんしんで、根掘り葉掘り聞いたのだなと思わせる濃いインタビュー記事に引き込まれます。

出版営業として出会った人たちとの往復書簡+エッセイ。誰かに向けて思いをのせて言葉をおくること、その思いをうけて言葉をかえすこと。宛先があることで生まれる言葉の深さ。親密なことばが胸に沁みます。十七時退勤社おそるべしです。

私は文学フリマに詳しくないのですが、TBSラジオ”『教えて、文フリの注目本!』~Life番外編「山本ぽてとのポトフ」”を聴いていたところ、本書が注目本として取り上げられていました。インパクトの強い表紙、どう受け止めていいのかドギマギする表題作を筆頭に内容もガツンときます。

詩人・堀静香によるエッセイ集です。こちらは2019年の文学フリマ東京の話題作書籍化。タイトルと表紙イラスト(MIKITAKAKO)がいいなあ、この表紙の文字の入れ方が絶妙過ぎるなあと思ったら装丁は川名潤さんでした。流石な。

堀静香さんの文章も素晴らしくて、ぱらぱら開いて目を落としたところの文章がどれもグッとくるという凄まじい事態に。どうなってるんだこの本は。ゆっくり読みたいと思います。

とほん / 奈良大和郡山の本屋

奈良大和郡山にある小さな本屋です/大切に持っていたくなる本/長く読み続けたくなる本/読んで良かったと思える本/そんな本を販売していきたいです。 営業時間:11時~17時 木曜定休 住所:奈良県大和郡山市柳4-28

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